デジタルフォレンジック(デジタルデバイスに記録された情報を対象とする情報保全・分析調査)のレビュー業務では、人がレビューするには容易ではない膨大なデータから、限られた時間の中で必要な証拠文書を正確に見つけ出すことが求められます。KIBIT Automatorは、AIが証拠に関連のある文書を高い精度で見つけ出し、人の目でレビューすべき文書量の最適な値を示唆することで、業務に携わる専門家の負担を軽減するAIソリューションです。当社は以前より、KIBIT Automatorに搭載しているAIエンジンの改良を重ね、解析精度の向上と作業時間の短縮を実現し、レビュー業務にかかる労力・費用の削減に大きく貢献してまいりました。
この度、改良した新Landscapingは、計算処理が高速で軽いという従来の長所を保ちながら、分類精度が著しく向上しています(図参照、FRONTEOのテストデータを使用)。これはレビュー戦略を立てるオペレーションの初期の段階で特に威力を発揮します。
レビュー戦略の初期段階では、必要なデータのすべてが揃っていないことも多く、AIが判断を学習するために欠かせない教師データの質や量が不十分なケースもしばしば発生します。こうした状況でも、新Landscapingでは高精度なAIモデル構築の試行・微調整を繰り返すことができるため、その時々の状況に応じた最適な解析を行うことが可能です。また、どのレビュアーがどのデータ集合をどのような順番でレビューすべきかといった戦略設計や、レビューの効率的なスタートダッシュ時の効率向上に寄与します。
FRONTEOは、今後も様々なニーズに対応するAIソリューションの開発・改良と高品質のサービス提供に努め、複雑かつ多様化する企業の訴訟や調査対応における作業負担軽減と効率化の支援に取り組んでまいります。
■KIBIT Automatorについて URL: https://legal.fronteo.com/products/kibit-automator/
「KIBIT Automator」は、米国民事訴訟の公判手続きで必要となる証拠開示(ディスカバリ)の中でも特に、電子証拠開示(eディスカバリ)における文書レビュー作業の効率向上、作業担当者の負荷軽減、費用削減を目的として開発されたAIツールで、2019年3月にリリースされました。ディスカバリで使われる調査手法を応用し、AIを活用して証拠資料である大容量の電子メールや電子ファイルの審査・分析を行います。近年、企業に求められている、短期での情報開示への対応も期待されます。
■FRONTEOについて URL: https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自然言語処理に特化した自社開発AIエンジン「KIBIT(読み:キビット)」と「Concept Encoder(商標:conceptencoder、読み:コンセプトエンコーダー)」、「Looca Cross(読み:ルーカクロス)」を用いて膨大な量のテキストデータの中から意味のある重要な情報を抽出し、企業のビジネスを支援する、データ解析企業です。2003年8月の創業以来、企業の国際訴訟を支援する「eディスカバリ(電子証拠開示)」や「デジタルフォレンジック調査」などのリーガルテック事業をメインに、日本、米国、韓国、台湾とグローバルに事業を展開してきました。同事業で培ったAI技術をもとに、2014年よりライフサイエンス分野、ビジネスインテリジェンス分野、経済安全保障へと事業のフィールドを拡大し、AIを用いて「テキストデータを知見に変える」ことで、創薬支援、認知症診断支援、金融・人事・営業支援など、様々な企業の課題解決に貢献しています。2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。2021年1月第一種医療機器製造販売業許可を取得(許可番号:13B1X10350)、同9月管理医療機器販売業を届出(届出番号:3港み生機器第120号)。資本金3,034,846千円(2022年3月31日現在)。
※FRONTEO、KIBIT Automator、KIBIT、conceptencoder、Looca CrossはFRONTEOの日本における登録商標です。