こうした中、FRONTEOは更なる効率化を目指し、独自技術を活用したアルゴリズム「Illumination Forest」のチューニングを行いました。その結果、計算速度を最大10倍に向上させ、証拠として関連性のある文書の80%を見つけるために必要なレビュー文書数を従来と比べて最大で10%削減できることに相当するRecall Rate*の向上を実現しました(FRONTEO内部のテストデータで計測)。
Illumination ForestはランダムフォレストとニューラルネットワークをベースとしたFROTNEO独自のアルゴリズムであり、これらが寄与する割合を調整することにより、マシンパワーを必要としない形での性能向上に成功しました。また、内部の行列演算の工夫により高速化を実現しました。Illumination Forestは、証拠として関連性のある文書が含まれる割合(リッチネス)の高い文書レビュー向けに設計され、今後もより多くの案件への適用を見込んでいます。
FRONTEOは、日本におけるデジタルフォレンジックとディスカバリのパイオニアとして、今後も不正調査や訴訟支援の効率化に役立つソリューションの開発、改良に努めてまいります。
*Recall Rate:再現率。証拠として関連性のあるすべてのデータの中で、関連性があることが正しく予測されたデータの割合
■KIBIT Automatorについて URL: https://legal.fronteo.com/products/kibit-automator/
「KIBIT Automator」は、米国民事訴訟の公判手続きで必要となる証拠開示(ディスカバリ)の中でも特に、電子証拠開示(eディスカバリ)における文書レビュー作業の効率向上、作業担当者の負荷軽減、費用削減を目的として開発されたAIツールで、2019年3月にリリースされました。ディスカバリで使われる調査手法を応用し、AIを活用して証拠資料である大容量の電子メールや電子ファイルの審査・分析を行います。近年、日本国内の第三者委員会調査でもデジタルフォレンジック調査の重要なプロセスの一つとして活用され、企業に求められている、短期での情報開示への対応も期待されます。
■KIBITについて URL: https://www.fronteo.com/products/kibit/
「KIBIT」は、専門家や業務熟練者が備える“暗黙知”を再現する独自の機械学習アルゴリズムを用い、キーワードに頼らずテキストを解析する人工知能です。少量の教師データで短時間での高精度な解析が可能です。
■FRONTEOについて URL: https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自然言語処理に特化した自社開発AIエンジン「KIBIT」と「Concept Encoder(商標:conceptencoder、読み:コンセプトエンコーダー)」、「Looca Cross」を用いて膨大な量のテキストデータの中から意味のある重要な情報を抽出し、企業のビジネスを支援する、データ解析企業です。2003年8月の創業以来、企業の国際訴訟を支援する「eディスカバリ(電子証拠開示)」や「デジタルフォレンジック調査」などのリーガルテック事業をメインに、日本、米国、韓国、台湾とグローバルに事業を展開してきました。同事業で培ったAI技術をもとに、2014年よりライフサイエンス分野、ビジネスインテリジェンス分野、経済安全保障へと事業のフィールドを拡大し、AIを用いて「テキストデータを知見に変える」ことで、創薬支援、認知症診断支援、金融・人事・営業支援など、様々な企業の課題解決に貢献しています。2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。2021年1月第一種医療機器製造販売業許可を取得(許可番号:13B1X10350)、同9月管理医療機器販売業を届出(届出番号:3港み生機器第120号)。資本金3,034,846千円(2022年3月31日現在)。