ウミトロン株式会社(所在地:東京都品川区、代表取締役:藤原 謙、以下ウミトロン)は、ウミトロンが展開するサステナブルシーフードブランド「うみとさち」ASC認証真鯛におけるライフサイクルアセスメント分析(※1)を実施し、養殖業における原材料調達〜販売・廃棄までの温室効果ガス排出量を計測しました。また、本ライフサイクル全体における温室効果ガス排出の8割超を占める飼料調達に関して、ウミトロン開発のAI搭載スマート給餌機「UMITRON CELL」を活用することで、飼料にかかる温室効果ガスを従来の自動給餌機比約2割削減できることがわかりました。
<ライフサイクルアセスメント分析詳細>
■うみとさちASC認証真鯛のライフサイクル全体における温室効果ガス排出量(製品100gあたり)
ライフサイクルアセスメント分析(※1)に基づく、「うみとさち ASC認証真鯛」の温室効果ガス排出量は、約1,048g CO2 eq(※2) / 製品100gあたりとなりました。同分析に基づき、「うみとさち」の真鯛製品では、原材料調達、特に飼料の調達が温室効果ガス排出量全体の8割超を占めることが明らかになりました。
■スマート給餌機「UMITRON CELL」による飼料に係る温室効果ガス排出量削減効果 (従来の自動給餌機との比較、製品100gあたり)
温室効果ガス排出の最大要素である「飼料の調達」に関し、AI技術を搭載したスマート給餌機「UMITRON CELL」の活用により、AIが魚群の食欲解析して無駄な餌を削減することで、従来の自動給餌機比約20%の削減効果(※3)を実現しています。
■温室効果ガス排出量に関する食品間の比較(製品100gあたり)
飼料に係る温室効果ガス排出量削減の結果、 「うみとさち」真鯛製品のライフサイクル全体では、従来の自動給餌機を利用した養殖真鯛との比較で約240g(約2割、家庭用エアコン約1時間利用相当)、国内で供給される牛部分肉との比較で約1,360g (約6割、家庭用エアコン約5.7時間利用相当)のGHG排出量削減効果があることがわかりました。
今後、ウミロトンではスマート給餌機「UMITRON CELL」導入による温室効果ガス排出量の削減効果に関して、随時データを更新していく予定です。
ご参考:「うみとさち」真鯛(刺身/切り身/柵)LCA報告書
URL:https://drive.google.com/file/d/1SxRTIEudOArPJPWfztoQqHDyIOSqjDMA/view
準拠規格 ISO 14040(2006) / ISO 14044(2006)
今後の展開
今後ウミトロンは、養殖魚の生産現場の効率化・省力化のみならず、温室効果ガス排出量削減にも貢献可能な技術開発をさらに進めていきます。また、今回実施したライフサイクルアセスメント分析の結果、及びスマート給餌機「UMITRON CELL」搭載のAIによる温室効果ガス排出量削減効果を元に、消費者向けに温室効果ガス削減効果を表示した養殖魚販売にも取り組む予定です。生産現場だけでなく、消費者が地球温暖化防止に向けて購買という身近なアクションをとれるよう後押しすることで、気候変動対策、脱炭素社会の実現に向けて貢献していきます。
※1:ある製品の、原材料調達から、生産・加工、輸送、販売・消費、廃棄・リサイクルまで、製造プロセス毎に分解し、環境への影響を評価する手法。2022年の実施結果。第三者であるクオンクロップ社によりレビュー受領済。
※2:CO2 eq(Carbon dioxide equivalent) 二酸化炭素換算。地球温暖化係数(GWP)を用いて CO2 相当量に換算した値
※3:当社における過去の実証実験結果に基づく
ウミトロンについて
ウミトロンは、成長を続ける水産養殖にテクノロジーを用いることで、将来人類が直面する食料問題と環境問題の解決に取り組むスタートアップ企業です。シンガポールと日本に拠点を持ち、IoT、衛星リモートセンシング、機械学習をはじめとした技術を用い、持続可能な水産養殖のコンピュータモデルを開発しています。私たちは世界中の養殖ノウハウを集積したコンピュータモデルを開発・提供することで、より安全で、人と自然に優しい「持続可能な水産養殖を地球に実装する」ことを目指しています。
ウミトロンは、持続可能な開発目標「SDGs」14番目のゴール「海の豊かさを守ろう」を支援する活動を行なっていきます。
ウミトロンWebサイト:https://umitron.com/ja/index.html
うみとさちWebサイト:https://www.umitosachi.umitron.com/
うみとさちオンラインショップ:https://umitosachi.net