アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、DeepSig社のAI/ML[※1]技術を用い、無線通信システムの課題を解決するための高度なスペクトラムセンシングを実現しました。

電波(無線周波数)は貴重な資源であり、適正に管理、共有し、利用する必要があります。6Gのユースケース実現に必要な新規周波数は不足しており、新たな周波数共用技術の開発に注目が集まっています。また、時系列で変動する無線環境において、従来のRFセンシング技術ではRF信号の検出に限界があり、より高度なモニタリングと信号の特性評価が求められています。

このような無線通信システムの課題を解決するため、アンリツとDeepSig社は、アンリツのフィールドマスタプロ™ MS2090Aのスペクトラムアナライザ機能と、AIディープラーニングアルゴリズム(特許技術)に基づくDeepSig社の無線信号検出・分類ソフトウェアを統合し、AI技術によるスペクトラムセンシングを実現しました。ディープラーニングを採用したデータドリブンアプローチ[※2]によって、アンリツは、DeepSig社のMLトレーニングツールを使用し、新しい無線信号モデルをすみやかに作り出すことが可能となります。たとえば、ドローンやIoTデバイスのような多様な機器から発せられるRF信号を、数日で迅速かつ正確に学習し、急速に変化するお客さまの要求に応えることが可能です。また、これらの最新技術は、6Gに向けて、AIネイティブRFセンシングの基盤を形成することが期待されます。

この統合ソリューションにより、お客さまのネットワークパフォーマンスの向上、周波数利用の最適化やRF条件の変化へのリアルタイム応答などが実現します。

本ソリューションは、2024年2月26日から2月29日、スペインのバルセロナで開催されるMWC 2024のアンリツブースで、実際にご覧いただけます。

展示場所:ホール5、スタンドD41

DeepSig社ブース:ホール2、スタンドL14MR

 

DeepSig社について

 

DeepSig社は、AIネイティブな無線通信のパイオニアです。DeepSig社の技術は、無線性能、スペクトルの可視化、ネットワーク能力の限界を押し上げます。AI、ディープラーニング、ワイヤレスシステムの専門知識を独自に融合させたDeepSig社のAI/ML搭載ソフトウェアは、専門化された通信や5G Open RANの能力、効率、セキュリティを前例のないレベルで向上させ、AIネイティブな6Gの基盤を築きます。詳細は<deepsig.ai>をご覧ください。

フィールドマスタプロ™ MS2090Aについてもっと詳しく

https://www.anritsu.com/ja-jp/test-measurement/products/ms2090a

  • 用語解説

[※1] ML

Machine Learning(機械学習)のこと。コンピュータが大量のデータを学習することで、データのルールやパターンを抽出。AI(人工知能)におけるデータ分析技術の中核。

[※2] データドリブンアプローチ

現実世界の情報をコンピュータで処理可能な形にし、データやその分析結果に基づいて意思決定や課題を解決しようとする方法。

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